遺言代用信託と遺言信託の違い

「信託」といえば、街中にある「信託銀行」が思い浮かびますよね。
金融商品としての「投資信託」もパッと思いつきますね。
「信託」とは読んで字のごとく、「(相手を)信じて財産を託す」ものです。

投資信託ですと金融商品運用のプロが投資家(私たち)から預かったお金をまとめてより大きな金額で資産運用をし、得た利益を投資家(私たち)に還元する仕組みです。

イデコやNISAでご存知の方は増えたと思います。

最近「〇〇(法人・個人)に自分の財産を託して、管理してもらう」仕組みを活かして、相続や事業承継に活用するケースが増えています。
正確には、信託銀行が営利を目的として取り扱うものが商事信託、それとは区別するために民事信託(みんじしんたく)と大きく2つの種類があります。

「相続」は本当に様々なケースがあり、民法通りにしたところで自分や親族、関係者が望む形にならないことが多くあります。
そのため、遺言書の活用がおススメなのですが、遺言書は内容が活かされるのは「遺言者の死後」からなんですね。
ですので、
■ 認知症になったときもこうしたい
■ 生前から賃貸アパートを活用してほしい
などといった場合に、予め準備をする意味ではとても自由度の高いものとなります。
「契約」になりますので、契約書の中身を「信託法」に則りどう活用するかは非常に専門的なものになります。
ネットで検索してテンプレみて作成♪なんていうのは絶対にやめた方がいいです。

さて、その信託の中の「遺言代用信託」についてご紹介します。

遺言代用信託のイメージ図

「遺言書」は遺言者の死後から内容が実現されるものですので、内容に関して遺言者は関与できません。
遺言代用信託では遺言者が生前から「受益者」として関与しており、遺言者が亡くなった後は「第2受益者」として受益者を設定しておくことで相続が発生した際にこちらに財産がいくようにするものです。
そして1番大きな特徴は、この「信託財産」は遺産分割協議の対象外になるというものです。

例えば、被相続人の預金通帳があるとします。
遺言書がなければ、その預金の中身を引き出したくても銀行側に遺産分割協議書を提示しなければなりません(相続人同士の紛争を予防するためです)。

しかし、信託財産にしておけば相続人全員で話し合う遺産分割協議がいらないのです。
また、信託銀行側も受取人への支払い方を事前に遺言者と決めておくことで、一括にしたり分割にしたりすることができます(遺留分には配慮しなければならない)。
■ 相続人である子に一度に大金を渡したくない場合
■ 財産管理の難しい障害のある子どもに毎月定額で渡したい場合
などです。

そして、注意点が
■ 信託財産は「現金のみ」であり、不動産や株式などは対象外です。
■ 相続税の申告・納税は別途税理士に相談する必要があります。
■ 原則として、中途解約ができません。

メリットとデメリットを考慮して選ばなければなりませんね。

余談ですが、個人的に「遺言代用」という名称は何となくイメージしにくいなあと感じています(;^^)


次に、”代用”という言葉がない「遺言信託」についてご紹介します。
これは「遺言代用信託」とは違う仕組みです。

遺言信託のイメージ図

ざっくり言うと「行政書士や司法書士がしている業務そのもの!」です。
ご本人の財産を洗い出し、遺産分割のご希望などをじっくりお聞きし、時には税理士などを交えその方と相続人との関係も把握しながらすすめていきます。
人生最後の一仕事として相続に取り掛かると、やはり最終的には「公正証書遺言」として残すことがよりよいものとなります。
ですので、遺言書の作成のお手伝いから公証役場とのやり取りなどをいたします。

それと同じことを行政書士が得る報酬より何倍もの報酬でするのが信託銀行です。
場合によっては行政書士ほど親身になって取り掛からないかもしれません(銀行側に契約している士業もたくさんいらっしゃると思いますが)。あくまで見る部分は「金融財産」と思っていただいてもよろしいかと。
ビジネスですからね。
公正証書遺言も保管しておかなくとも公証役場に問い合わせれば発行していただけます。
「通知人」と呼ばれる、被相続人が亡くなったことを知らせる人はいずれにせよ必要です。

”行政書士”といっても様々な人がおり、ご本人との相性もあるかと思います。
ある意味マニュアルがしっかりしている(?)、法人である信託銀行に依頼する方が”安心感”は得られるかもしれません。
事務所からして違いますからね(笑)

しかし、そこはじっくりと選んでいただきたいと思います。

相続で何が問題になるのか、何をすればいいのか、耳障りの言い言葉に惑わされずに情報収集をしてくださいね(金融機関などは往々にして保険や投資信託をおススメしてきます。)。

弊所は、お客様の本当のお気持ちを引出し、よりよい終活ができるよう生前から死後までの財産管理のみならず、
認知症になったときの後見制度終末期医療に関する話題まで、お客様の人生観や価値観、希望に合った将来のことを具体的なカタチにすることを目標としています

生前のお片付けもお手伝いいたします。
相続に強い税理士さんとも連携しております。
一歩踏み出せずにいる親御さんにぜひお声掛けください。

初回相談無料(^^)
お気軽にお問い合わせください。
それから信託銀行等と契約されても遅くありませんよ。

#生前整理
#親 相続
#おひとりさま晩年
#遺言書

この記事を書いた人