世の中のお金について知ろう!配偶者控除についてⅡ

11.社会保険とは?

社会保険について講義をしようと思えば大学でも立派な科目になります。
税金もそうだったように、社会保険も様々な切り口があります。

まず、大きく「労働保険」と「社会保険」に分けられます
みなさんに関係するのはこの社会保険の方です。それらをまた3つに分けます。

12.医療保険・介護保険

まずは医療保険 。夫の扶養に入ってらっしゃる方は、夫の健康保険組合が発行する健康保険証をもって、医療機関で保険適用の診察や治療を3割負担で受けていますね(負担割合は年齢などによる)。
『健康保険』と呼びます

個人事業主は市区町村が発行する保険証を使って医療機関で診察・治療を受けます。『国民健康保険』と呼びます。

頭に「国民」がついているかどうかで変わります。

こちらには支払い対象年齢は40歳以上の介護保険料も含まれます。
次に年金保険。65歳を超えて支給される基礎年金のための保険料です。今支払っている年金は自分が65歳になったときに受け取るのではなく、今の65(60)歳以上の方に支払われているものです。
これを賦課(ふか)方式と言います。
全国一律の金額です。

13.年金保険


この図はご覧になったことはありますか?
日本の年金制度を図にしたものです。被保険者(保険を受ける人)を大きく3グループに分けています。

第1号は個人事業主です。
第2号はサラリーマンと公務員です(一元化されました)。
第3号は第2号の配偶者です。

第3号は自分で上記の金額を支払わなくても、1階部分である基礎年金を将来受給できる仕組みとなっています。
ズルい!なんてことも言われますが、その分第2号の夫の給与からはしっかり厚生年金保険料が差し引かれています。むしろ、会社員・公務員の保険料で現在の第1号の年金も賄っています。

パートタイマー主婦はこの第3号に身をおけるように年収を調整しています。
第Ⅱ部になり「扶養」という言葉がとうとう出てきました!

そうなんです。

税金のところでは「扶養」という言葉は使っていません
「扶養の範囲内」という言葉はこの社会保険の分野で使うのです。
そうすることで、配偶者控除とごっちゃにならずに済みますよ。

妻の年収が130万円を超えると「夫の扶養」から外れます
自分で医療・介護保険料と年金保険料を納付しなければなりません。

これが130万円の壁です。

実はこの130万円、法律に根拠があるわけではないのです。
お役所のむかーしの内部通達で延々と受け継がれている金額なのです。
これをもとに、日本企業の慣習である「家族手当」も、妻(配偶者)が130万円の年収を超えると支給がストップします。

年収130万円が自立の一つの目安なのでしょうか。
若干心もとない気もしますが、現時点では130万円が一定の目安となっています。

14.130万円の壁

4.1番大事なポイント

年収130万円。
第1部の税金を学んだ方はピンときたかもしれません。
そうなんです。
「年収」って書いています。

「所得」ではないのです。

個人事業主の収入は給与ではありませんね。

夫の健康保険組合が妻の事業所得をどう捉えるかによって、開業するかどうかを考える大きな判断材料になります!

というのも、「開業届」を出した時点で、扶養を外す健康保険組合もあるからです。
おっとっと!(*_*)
次回詳しい社会保険料の計算をしますが、まあ、少額ではありません。

「壁」と言われる所以があります。

「事業所得は38万円以内で所得税もかからないし、保険料も負担しなくていはず♪」と思いきや、そうでない可能性がゼロではないのです。

私の夫の健康保険組合の規定を紹介します。

個人事業主として開業するには問題ないのですが、所得の計算に健康保険組合として独自の見解が入っています。
例えば、事業に関する「接待・交際費」は所得税法上、経費として認められ、所得から差し引くことができます。

しかし、こちらは「接待・交際費は経費として認めない」となっています。
それ以外にもちょこちょこ所得税法とは異なる計算方法で所得を導き出すこととなっています。
経費として認められないので、自ずと所得は大きくなります。
接待交際費を使う余裕があるのであれば扶養から外れてご自身で保険に入ってくださいね~ということでしょうか。

また、各々の健康保険組合独自に「家族手当」などがある場合、支給がストップする可能性もあります。

税法上と合わせて「130万円の所得を超えたら扶養から外します」というところが一般的でしょう。

まとめますと

となります。

第1部で勉強したことが水の泡になるわけではありませんので落ち込まないでくださいね!

夫の健康保険組合に問い合わせ、妻が個人事業主として所得を得るようになったらどのような扱いをうけるのか、ぜひ確認してくださいね!,/u>

15.健康保険料の計算方法(長崎市編)

1.国民健康保険

これは、ご自身がお住まいの市区町村の管轄です。
基本的には市区町村のHPに国民健康保険に関する記載があります。
自治体によっては、「国民健康保険税」と呼ぶところもあります。実はこちらの呼び方をしているほうが多いです。一緒のことですので気になさらずに調べを進めてください。

長崎市の場合、長崎市役所のサイトにこちらの計算フォームがあります。

「国保税額」とありますね。前述した通り、健康保険料のことです。

みなさんの場合は、「次のような方はお尋ねください」の内容には該当しないと思いますので先に進めてください。

問1.世帯主も国保に加入するのか否か

→いいえ

配偶者のあなただけが加入します。夫は会社の健康保険に加入のままです。

問2.世帯主と加入者の年齢、収入・所得状況の入力

40歳以上から「介護保険料」が加算されますのでそうでない場合より少し高くなります。
夫とあなたの年齢区分をそれぞれ入力します。

次に、世帯主である夫の「給与収入」を記載します。
国民健康保険は「年収」をもとに計算される仕組みとなっています。
源泉徴収票に記載のある「支払金額」のところですね。

世帯主(夫)は「年収」を入れて、あなたは所得の欄に数字を入れます。

今回はあなたに50万円の事業所得がある、という前提で計算してみましょう。

カンタンに概算が計算されましたね。
年額95,900円です。
月額約8,000円です。

ではあなたの事業所得が100万円の場合で計算してみましょう。

年額162,900円
月額約13,600円です。

また、こちらの担当部署である「長崎市役所 国民健康保険課 賦課(フカ)係」に電話で問い合わせることもできます。
私がかけた際はとても丁寧に教えてくださいましたよ!

年の途中から加入する場合も含め、手続きの仕方、支払い方法、少しでもお得になる支払い方法などを聞くことができます。
2.国民年金保険と合算すると

国民年金保険料は全国一律年額197,880円でしたね(平成30年3月現在)。
それを上記で出した健康保険料を足します。

2.国民年金保険と合算すると

国民年金保険料は全国一律年額197,880円でしたね(平成30年3月現在)。
それを上記で出した健康保険料を足します。

16.老後資金を貯めたい人はイデコを活用する

老後資金と所得税の減額(節税)の両方が、一気に叶えられる個人型確定拠出年金制度を簡単にご紹介します。

iDeCo公式サイトより加筆引用

”iDeCo(イデコ)は、平成13年に施行された確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。平成29年1月から、基本的に20歳以上60歳未満の全ての方(一部例外あり)が加入できるようになり、多くの国民の皆様に、より豊かな老後の生活を送っていただくための資産形成方法の一つとして位置づけられています。”

分かりやすく紹介するために事例をもとに見ていきましょう。

ハンドメイド作家さんだけでなく、いわゆる年金保険制度上でいう第3号被保険者とします。
給与所得者である夫の扶養に入っている妻、です。
妻が個人事業主であろうと、給与所得者であろうと、老後資金を貯めたい方にとってはとってもお得な制度となっています。

ポイントは

①掛金が全額所得控除!②運用益も非課税,/u>

簡単にいいますと、通常運用益には20%の税金(復興特別所得税を除く)がかかります。
それが特別に非課税となります。

③受け取る時も大きな控除!

ここが最大のポイントです。
この点に関してはこちらのサイトに詳しく書かれていますので一読ください。

よく言われるメリット①~②は「納税の先送り」であり、”現時点で節税”となるだけです。
受け取るときにどうするかが1番重要となります。

節税以外の点でいえば、「投資信託」を利用してインフレ対策を兼ねた資金作り、です。
元々はこちらが目的です。

個人事業主の節税対策の1つです。
所得が増えだしたら1つ検討してみてもいいですね。

17.シリーズのまとめ

いかがでしたでしょうか「年収の壁」
■ 100万円の壁  住民税の壁
■ 103万円の壁  所得税の壁
■ 106万円の壁  大企業の社会保険の壁
■ 130万円の壁  社会保険の壁
■ 150万円の壁  拡大した配偶者特別控除の壁

みなさんは何のために働きたいですか?
それとも働かざるを得ないのでしょうか?

ご自身の収入を何に使いたいのでしょうか?

これを今一度、自分で、そしてご夫婦で、じっくり考えることをおススメします。

● 自分のお小遣いにしたい?
● 家計のちょっとした足しにしたい?
● 家族旅行に行きたい?
● 教育費に充てたい?
● 老後資金を作りたい?
● 車が欲しい?
● 家が欲しい(住宅ローンの返済に充てたい)?

それらにより目指す金額も変わってきますね。

家事育児の時間も確保しつつ、自分の好きなこと、得意なことを活かして収入を得られるのであればやってみたい。

● 人様のお役に立ちたい。
● 子どもが巣立った後のライフワークにしたい。
● 夫だけに頼らず自分もできる範囲で稼ぎたい。
● 社会と接点を持ちたい。

そんな方々の手助けができれば、それほど嬉しいことはありません。

不明な点などありましたら、メールでご質問ください。

ブログにてお応えしたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。