個人事業主になって勤め人との違いがリアルに分かった

修業をさせていただいた事務所を卒業し(本当に本当にお世話になりました)、いよいよ己の力で道を切り開いていかなければならない時が来ました!

開業届から始まり、名刺づくりへ。ええと、、

・1枚裏表?
・見開きタイプ?
・ヨコ型?タテ型?
・連絡先はプライベート携帯でいい?
・事務所名はどうする?
・フォントはどうする?
・その大きさは?
・色は?
・レイアウトは?
・どうやって印刷する?
・何枚印刷する?
エトセトラ…

考えなければならないことがどんどん出てきます(*_*)

「名刺自体も立派な広告」で効果的な表現方法を説かれたりします。

「セルフブランディング」も様々な考え方や手法があります。

何を取り入れるか、何をしないか、取捨選択の連続です。

以前使っていたサイトは、ブログを更新すればするほど、閲覧も書き込みも非常に遅くなり、ブログ1つを書くのも一苦労でした。そこでサイトのリニューアルをすることにしました。

周囲にWordpressを使い自分なりに構築している人が多かったので、私もできる(はず)!と鼻息荒かったのです

が!全く歯が立ちませんでした。

もう、コーディングの意味から分からない。

分からない単語を調べる

そこで登場した分からない単語を調べる

操作してもうまくいかない!

なんで~?

が繰り返されるのに、多大なストレスを感じました。

基本原則が分かっていないので、ちんぷんかんぷんなのです。

_| ̄|○ ガクッ

日中の限られた数時間と子どもが寝静まった後の数時間をWordpressの勉強に充てる気力はありませんでした。

自分の中で優先順位がどんどん下がり続けたのです。

うん、自分はこの作業好きじゃない!向いてない!断捨離~

お金はかかりますが、HP制作のプロに頼み、精神衛生も時間的余裕も持つことに決めました。

とはいっても中身に関しては自分で、ある程度決めていかなければなりません。

・メニュー項目はどうする?
・内容は何を書く?
・レイアウトはどうしたい?
・配色はどうする?

サイト訪問してくださった方に、分かりやすく、じっくり閲覧してもらえるためにはどのように表現すれば良いのか?

Webデザイン、文章表現、SEO対策、キャッチコピー、ブランディング、ロゴマークに関する情報収集も一筋縄にはいきません。

もちろん、業務の勉強もしなければそもそもの仕事ができません。
行政書士は業務の範囲がとても広いので、必要な知識の量にリミットがないのです。

・併せてマネタイズはどうするのか
・日々のコストはどれだけかかるのか
・資金繰りはどうするのか
・運転資金は自己資金だけで賄うのか
・家計に影響はないのか

会計の知識もつけなければビジネスとしてお話になりません。

夕方以降や土日のセミナー、勉強会、交流会に参加できない私が取れる手段は何か?

勤め人の時は、全社の方針に従って、営業所単位に落とし込み、まずは自分の売上達成を考えるだけでした。
扱う製品も決まっていましたし、立派なパンフレットや資材は豊富に提供されていました。

分からないことがあれば、すぐに先輩や上司に教えてもらうことができ、

「自分の名前」で仕事をしていたわけではないので、良くも悪くも会社が守ってくれ、

法律を知らなくても問題はなかったし、「リスク管理」なんて単語すら知らなかった。

「次にどうすればいいのか?」一人で悶々と悩む必要はなかったのです。

私の場合、職場の方々に恵まれていたので、何とかやってこれました。

独立して総務、法務、マーケティング、経営方針、営業、経理、広報など、すべてを自己責任で行うことの大変さを知りました。

規模は小さいにせよ、給与所得者の時には全く考えなくて良かったことをひたすら考える日々です。

家事育児との両立も大きな課題です。

勤めていればオンオフが付きやすく、帰宅後は完全に主婦モードになれることもありますが、個人事業主はそうはいきません。

子どもは幼いため、何かと手がかかり、病院等に行くことも多々あります。
職場の方に「お休みします」「早退します」と申し訳なく帰社する必要がないのはメリットかもしれませんけど。

起業家向けの書籍を読んでも、著者はたいてい男性で(おそらく)一家の主です。

こうすることで成功する、というパターンを見ても物理的にムリな内容が多い印象です。
例えば、
帰宅後は自室にこもり絶対に一人の時間を取る、とか
とにかく人と会う(飲む)ことが仕事だ、とか
24時間存分に働ける人とも立場が違うわけです。

あ、できないことを挙げて「女だから」とエクスキューズしたい訳ではありません。

男だから女だから、と比較するのはナンセンスですしね。

ただ、条件が違う、という前提があるということです。

それは持病を持っていたり、家族の介護があったりと様々でしょう。

Low angle view of couple carrying smiling baby boy playfully

「お母さん!お母さん!」
「こっち来て!」
「見て見て~」

群がってくる子どもたちをないがしろにしたくない(夕方はめっちゃしているw)

必死に生活費を稼いでくる夫のことも労りたい

けれど

人様からお金をいただくためにはそれ相応の責任が必要となる

どういった時間配分であれば、良いカタチで生活が回るのか

家事で効率化できることは他にないか

近くに頼れる親がいない場合などは、特に夫婦で協力しなければなりません。
今自分が何をしているのかを説明しなければ、夫は納得してくれないこともあるでしょう。

そんなに大変なら専業主婦をしていればいいじゃないか?

かつてはそう思っていました。

しかし

夫が仕事で疲弊し、心身が壊れ、いつ倒れるとも限らない

リストラも珍しいことではない

毎月コンスタントにお給料が入る生活は保障されていません

「もし」はほとんどのことが起こらないとも言われますが、
「もし」が起きたときに頼れるものがなければ路頭に迷います。
自分1人ならいいけれど、子どもがいるとなると話が変わってきます。

特に女(母親)、というのは往々にして経済的・体力的に弱い。
身動きできる範囲がすごく狭くなります。

良い悪いではなく、どうしようもないことです。

だからこそ
これからは1人で1,000万稼ぐより、夫婦で500万円ずつが理想的だと思っています。

分かりやすい金額を出しましたが、要は一人で一家のすべてを背負わないということです(働くのが大好きで自己実現など上昇志向が高い方は別です)。

また、所得税法上、1人が1,000万円収入を得るより、夫婦2人で得る方が、家庭内の手取り収入は高いのです!

新たな出会いの中で、いろんな人に助けていただきながら

「家族の夢も叶えるために仕事も、自分も大切にしたい」そんなワガママを形にしている最中です。

大変だけれど「楽しい」のは確かです。

この記事を書いた人

松岡 いずみ

長崎県長崎市の行政書士法人シトラス代表社員。
主な業務は建設業・廃棄物・補助金・相続・離婚・内容証明。
補助金の採択率は8割強。
行政書士の他に宅建士・2種電工・FP2級などの資格を取得。
IoTやDXに力を入れており、長崎県で初の経産省DX認定を取得。
マイブームはStable Diffusionでの画像生成とRPAのフロー簡素化。